EDとは
EDは陰茎が性行為に必要な硬さまで十分に勃起しないか、勃起が持続しないために、満足な性行為が行えない状態を表現した医療用語で、英語のErectile Dysfunctionの頭文字をとった略語からきており、日本語では勃起障害と呼ばれています。年齢とともに増加していく傾向があり、60歳代では20~40%、70歳代では50~100%の有病率という調査もあります。近年では原因の多くが心血管障害と関わりがあることも指摘されています。当院では、ED治療は、バイアグラなどの内服治療のみではなく、テストステロン補充によるリビドー(性欲)の改善、血管機能再生目的の陰茎レーザー照射、血管内石灰化の除去目的の磁気治療、サプリメントの補充療法、漢方薬治療など、集学的な治療が可能です。お悩みの方はお気軽にご相談ください。
このような症状にお悩みならご相談ください
- 自分でするときは勃起するが、性交渉ではなかなか勃起しない
- 勃起はするがすぐに萎えてしまい、十分な時間維持できない
- ムズムズとする感覚はあるが、硬くならない
- 性交渉の途中で射精まで至らず萎えてしまう
- どうしても勃起しない日がある
- 早く射精しすぎてしまう
など
EDの分類
EDはその発症のメカニズムから器質性、心因性、混合性の3つに分類されています。
器質性
医療用語で器質性と言う場合、臓器や器官、神経などの身体のパーツそのものに問題があって起こる疾患や症状のことです。EDの場合はホルモンの分泌に問題がある内分泌性のもの、糖尿病の合併症など神経が障害されることで起こる神経障害性のもの、動脈硬化など血管に問題があって起こる血管性のもの、陰茎の構造そのものに問題があって起こる陰茎性のものなどに分類できます。
心因性
心と身体は表裏一体で、深く関係しています。たとえば強いストレスがかかっている状態では自律神経のバランスが乱れ身体に大きく変調を来すことが知られています。このように心が原因で起こる疾患や症状を心因性と呼びます。EDも何らかのストレスや心理的な不安などで起こることが多く、不妊治療を行っている男性の多くが心因性のEDを経験しています。自然な性的興奮からではなく、「子作り」という義務や仕事のような心境で性交渉を行うことからストレスになってしまう傾向があるのです。また、何らかの原因で性行為がうまくいかなかったことがストレスとなって不安が蓄積してEDになってしまう方もいます。こうした心理的要素は、なかなか人に言いにくいかもしれませんが、医師に相談することで、ストレスから解放されることもあります。当院でも丁寧にお話を伺っておりますので、お気軽にご相談ください。
混合性
何らかの疾患が原因で一度性行為がうまくいかなかったことが心理的な圧迫となってしまうなど、器質性と心因性が相乗してEDを重症化させることもあります。
EDの検査
EDが疑われる場合、問診をはじめ、血液検査(各種ホルモン検査を含む)や超音波検査、尿検査、心電図、男性力ドック(ホルモン採血、血管脈波、骨密度、握力測定など)を必要に応じて行います。
EDの診断
まずは、国際勃起機能スコアという、勃起や性交渉に関する5つの質問に対してそれぞれ5段階で評価していくアンケート型式の問診票に回答していただきます。この問診票のスコアをもとにしながら、医師が実際に性交渉における状態などお悩みについて丁寧に問診を行います。その際、既往症、服用中の薬、生活習慣などについてもお伺いします。その上で、原因となっている器質的な疾患がないかどうか、血液検査や尿検査、腹部超音波検査など様々な検査を行っていきます。
EDの治療
EDの治療では、一般的にPDE-5阻害薬という薬剤の内服を中心に行います。この薬は平滑筋を弛緩させる働きのある体内物質の分解してしまうPDE-5という物質の働きを防ぐことで前立腺や海綿体への血流を増加させる働きがあります。そのためEDの根本治療には繋がりませんが、服用時に勃起しやすくすることや、勃起の持続を助ける働きをします。バイアグラなどの名前で知られています。PDE-5は一定の既往症のある方には使用できず、副作用を伴う場合もあります。PDE-5阻害薬は医師の処方によって使用するようにしてください。
PDE-5阻害薬の使用できない方や血管性の原因のある方、男性ホルモンが大きく不足している方などには、その他の治療法も用意されています。
PDE-5阻害剤
シアリス(タダラフィル)
シアリスは米国のイーライリリー社が開発したタダラフィルという成分で作られた薬品で、日本では2004年に厚生労働省に認可されています。性交渉の1~3時間前に服用すると、おだやかで自然な効果が最大36時間程度持続することや副作用が少ないことが特徴です。その長時間の効果が週末、パートナーとゆっくり過ごす時間を得ることができることから、ウイークエンドピルと呼ばれることもあります。2003年開発ですのでジェネリック薬も発売されています。なお、本薬は不妊治療を行っているご夫婦が一定の条件を満たした上で使用する場合、健康保険適用となります。
バイアグラ(シルディナフィル)
1998年に米国のファイザー社が開発した、シルディナフィルという成分で作られた、初めてのED治療薬で、現在はジェネリックが一般的になっています。日本でも1999年に厚生労働省に承認され、今日まで支持を得ています。バイアグラは強い勃起力が特徴で、性行為の1時間前に服用し、薬効があらわれて4~5時間効果は継続しますが、空腹時に服用しなければ効果が十分でないため、食後3時間程度経過してから服用するなど、飲み方にコツが必要です。強い副作用はありませんが、心血管障害や重度の高血圧などの方は服用することができません。
なお、バイアグラは男性不妊の治療を行っている方が一定の条件を満たした時には健康保険が適用となります。
レビトラ(バルディナフィル)
レビトラはドイツのバイエル社とイギリスのグラクソ・スミスクライン社が2003年に共同したED治療薬で、バルディナフィルという成分で作られています。日本でも2004年には厚生労働省に認可されました。2022年にバイエル社が製造を中止したため、現状ではジェネリック薬のみが流通しています。服用してから効果があらわれるまでの時間が最も短いことが特長で効き目があらわれてから8時間程度効果が持続します。また食事の影響を受けにくいことも利点の一つです。
スターフォーマー
スターフォーマー・プロは、スロヴェニアのフォトナ社が開発した、専用の椅子に座るか、アプリケーターと呼ばれる装置を施術部位に装着すると、強力な磁気によって施術部位の筋肉の強化や、血流改善、神経改善などの効果が期待できます。
具体的な効果としては、骨盤底筋の強化、骨盤内の血流やダメージを受けた末梢神経の改善などでED治療の他に、尿漏れなどの改善にも繋がります。当院で治療が可能です。一度お試しください。
陰茎海綿体注射
陰茎内部の海綿体に直接注射で血管拡張薬を注射する治療法です。内服治療の効果が得られない方や、PDE-5阻害薬を飲むことができない方向けの治療となっています。しかし現在のところ、この治療法は厚生労働省の認可が無く、自主研究としての治療ですので、必要な場合、自主研究に協力している医療機関を紹介致します。
男性ホルモン補充療法
テストステロンが不足しているためにEDとなることがあります。このタイプのEDの場合、男性ホルモンを注射や内服で補充することによって改善が見られる場合があります。男性ホルモンの不足は血液検査によって確認することができます。
衝撃波治療
特別な装置で生成する低出力の衝撃波を陰茎に直接当てることで、陰茎内の血管を再生する治療法です。薬を使わず、人体の持っている自然な力を利用する根本的な治療法で、侵襲がほとんどないため、PDE-5阻害薬が使用できない患者様にも適用できます。また、この治療法では、勃起の前駆として血流を起こす作用をする一酸化窒素が周辺で増加することも分かってきました。なお、低出力衝撃波の治療自体はそれほど新しいものではなく、結石の破砕治療などに利用されているものです。
治療費用
最新機器「スターフォーマー」や「インティマレーザー」の治療費用をご案内いたします。
スターフォーマー治療(ED)
費用(税込) | |
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初診時診察・採血+EDスターフォーマー | 40,000円 |
2回目 | 20,000円 |
3回目 | 55,000円 |
4回目以降 | 50,000円 |
インティマレーザー治療(ED)
費用(税込) | |
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初診時診察・採血+EDインティマレーザー | 77,000円 |
2回目 | 55,000円 |
3回目 | 55,000円 |
4回目以降 | 50,000円 |
EDインティマレーザー3回セット (初診時診察・採血+3回目検査結果診察) |
170,500円 |