膀胱の柔軟性を維持するために必要な一酸化窒素の生成を妨げるのが、酸化ストレスです。
酸化ストレスとは、体内でエネルギー代謝が行われるたびに生まれる活性酸素を処理できなくなって、細胞が酸化することです。金属の表面に酸素が作用してできる酸化物を「サビ」といいますが、私たちの体の細胞も「サビる」のです。細胞がサビて死滅すれば、その細胞がある部位は機能不全に陥ります。
つまり、アルギニンやシトルリンを摂っていたとしても、膀胱の血管の細胞がサビてくると、一酸化窒素を十分につくれなくなるのです。
サビは、膀胱だけの問題ではありません。膀胱の細胞がサビてきているということは、体のあちこちもサビてきているということですから、影響はおしっこのトラブルだけに終わらないということです。
この酸化ストレスから細胞を守ってくれるのが、抗酸化作用のある食べ物です。
例えば、ビタミンCやカロテノイドが含まれている緑黄色野菜やフルーツ、ビタミンEが含まれるナッツ類、ポリフェノール類が含まれる赤ワインや緑茶、ミネラル類が豊富な海藻や魚など、抗酸化成分はいろいろな食べ物に含まれています。
もともと私たちの体には、活性酸素を無毒化するシステムが備わっていますが、大量に活性酸素が発生すると対応できなくなりますし、加齢とともにシステムそのものも劣化してきます。
だからこそ、意識して抗酸化作用のある食べ物を摂る必要があるのです。特に、おしっこのトラブルに悩まされている方は、すでに体が活性酸素に攻撃されてサビてきている可能性があります。
そのサインを見逃さないことです。
膀胱の血管をサビから守りましょう。
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