寝る2時間前から水分を摂る量を控え、トイレへ行ってから寝る。
水分バランスを整えることで夜間にトイレへ行く回数を減らすことは可能です。
とはいえ、夕食後、のどが渇いて水分を摂りたくなるときがあると思います。ちょっと塩分が多めの食事だったときなどがそうでしょう。そういうときでも、水分を大量に摂るのは避けるようにしてください。
のどの渇きを和らげるには、「うがい」がおすすめです。水で口の中を湿らすだけで、のどの渇きがらくになります。
どうしても水分を摂りたいときは、温かい飲み物にすることです。冷たい飲み物だと飲みやすいので、ついごくごくたくさん摂ってしまいます。白湯などの温かい飲み物なら少しずつしか飲めないので、一度に大量の水分を摂ることはなくなります。
また、夏場なら、氷を口に含むのもいいでしょう。水を飲むよりものどの渇きがいやされ、一度にたくさんの水を飲んでしまうのを防げます。
くれぐれも、枕元にペットボトルを置いて、のどが渇いたからといって起きるたびに飲むのはやめましょう。部屋の湿度と温度を調整すれば、のどの渇きは抑制できます。
おしっこのトラブルを遠ざけるには、寝る前に水分を摂り過ぎないことが大切です。
一度、「排尿記録」で自分の水分摂取量を確認してみてください。頻尿や夜間頻尿の症状がある方は、自分が思っている以上に摂っていることがあります。
おしっこのトラブルの原因は1つではありません。
老化現象や膀胱や前立腺の病気、生活習慣など、さまざまです。
相談にこられる患者さんのなかには、「ほかの泌尿器科に行って過活動膀胱の薬をもらったけど、飲んでも夜中にトイレへ行く回数が減りません」「前立腺肥大の薬を飲んでいますが、夜中に3回、4回起きてしまうんです」という方がいますが、それは、原因が別のところにあるからです。
そういう方こそ、食習慣や水の飲み方、生活習慣を見直してみることです。生活を改めるだけで症状が改善されることがあります。